プロに頼む?家族に頼む?遺影を撮影するときの注意点7つ

      2016/07/07

終活の一環として、生前から遺影を撮影しておく人が増えてきました。プロに依頼するのもよし、カメラの得意な身内に撮ってもらうのもよし。その人らしさを出すための注意点をきちんと知って、生涯最高のワンショットを手に入れましょう。

プロに依頼するときの注意点3つ

539731842861fe858c59f8d37dd5f95b_s遺影写真をプロのカメラマンに依頼すれば、その時点で遺影としての仕上がりは最高に近くなります。お金をかけるからには、自分のイメージ通りの遺影を撮ってもらいたいですよね。しかし、1回のチャンスで理想の写真を手に入れるのは難しいことです。それを可能にするために、以下の3点に気をつけましょう。

その1 できれば事前に打ち合わせしてイメージを伝える

遺影は、自分亡き後も長く残るもの。大事な写真になるからこそ、一度カメラマンと顔合わせをして、衣装やシチュエーションの相談をしたいものです。打ち合わせの時間がとれなければ、自分の写真と一緒に、希望のイメージを伝えるメールを送るのがいいでしょう。

「遺影のイメージといわれても、あまりピンとこない」という人も、スタジオにある撮影道具や背景などを事前に見ておけば、自分の中でイメージが膨らみます。悩んでいた衣装についても、そこで決まる場合が多いのです。

また、スタジオ撮りではなく風景を含めたスナップ写真のようなものを検討しているならなおさら、入念な打ち合わせが必要です。雑誌やサイトなどから理想のイメージを探し、「こんな感じで撮ってもらいたい」と依頼しましょう。イメージが具体的であればあるほど、カメラマンに的確に伝わります。

その2 ヘアやメイクにお金をかける

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遺影をはじめ、家族の記念写真専門のフォトスタジオなら、メイクさんを雇っている可能性が高く、ヘアメイク代がオプションであることも多いでしょう。とっておきの一枚を撮影するためには、身だしなみをプロに任せることにお金を惜しんではいけません。男性も然りです。

メイクに抵抗のある男性は多いでしょうが、素顔のままでプロカメラマンの撮影に臨むことの方が、お金がもったいないといえます。シワやホクロを隠せと言っているわけではありません。額のテカリをファンデーションでおさえてもらったり、髭の剃り残しを処理してもらったり、眉毛を整えてもらったりすることで、後悔のない一枚になるのです。

女性の場合、「美容院やフォトスタジオのメイクは不自然だから」と自分なりのメイクをしていきがちです。しかし、撮影のためのメイク法というものがあります。基本的にはプロに任せ、希望があったらはっきり伝えましょう。なお、スタジオに行く前に美容院へ出向き、必要に応じてカラーを施し、衣装にあうようなヘアセットをしてもらいます。

その3 撮影当日は家族に付き添ってもらって「表情対策」を

プロカメラマンの多くは、理想の表情を引き出す話術を持っています。ただ、全てがそうとは限りませんし、相性もあるでしょう。本当に自分そのものの表情を引き出したいなら、家族に付き添ってもらうのが一番です。カメラマンの隣に家族が立ち、本人の緊張をときほぐすように話しかけてもらうとベストです。

親族や知り合いに撮ってもらうときの注意点3つ

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親族に遺影を撮影してもらうと、費用が抑えられるうえ、双方のいい想い出になります。また、外でのスナップ写真にしたいなどの場合には、天候次第で気軽に予定を変えられるのもメリットです。最近では「デジカメよりスマホのほうが得意」という人も現れましたね。撮影者がプロでなくても成功しやすいよう、注意点をお伝えしましょう。

その1 撮影は曇りの午前中が望ましい

室内撮影でも、外での撮影でも、ポートレートが一番美しく撮れるのは曇りの日の午前中です。均質な優しい光の中で、自然光を活かした撮影ができるためです。午前中のうちでも、できれば早い時間帯が好ましいでしょう。室内撮影の際も、照明を当てずに窓からの採光だけで撮ってみてください。きっとうまくいきます。

その2 晴れた日、外での撮影は顔の陰に気をつける

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海辺や花畑など、背景を大事にしたい写真は、どうしても青空のもとがよいという場合が多いでしょう。晴れの日でも、午前中の早い時間帯が撮影に有利なことは変わりません。日差しが強くなると、どうしても顔に影が出がちです。午後の撮影になったら、顔まわりだけは影が出ないように気をつけたいものです。

また、外でのスナップ写真の場合は人物アップではなく、写真そのものの構図を活かした遺影を希望する人もいるかと思われます。その際は、採光具合にばかり気を配る必要はありません。印象深い一枚とするため、撮影者と十分に話し合い、イメージを伝えましょう。

その3 実際にプリントしてみる

デジカメのモニターに映し出された画像を見て、「いいものが撮れた」と満足していると、後で「こんなはずじゃなかった」という事態になりかねません。気に入った数点をパソコンに取り込み、実際にプリントアウトしてみましょう。

小さい画面では気にならなかったことも、プリントしてみると拡大され、やけに目立つということがありがちです。また、ピンボケや手ブレなどが原因で、ちょっとだけ顔の印象がぼやけてしまうということも。気になりどころが多ければ、後日また撮影の日取りを設けるのも一手です。

その4 スマホでの遺影はプリント写真として完成させておく

スマートフォンでのワンショットを遺影として使いたいと考えたら、「スマホプリント」の看板を掲げている写真店へプリントまで頼んでしまうのがベストです。まだまだ、スマホの写真は対応できないという葬儀社も少なくないからです。

あるいは、遺影を中心としてアルバムや住所録、自分史などを作成できるようなサイトに登録し、保管してもらうのも手です。スマホの写真は「これがいいな」と思っても、きちんと保存しておかなければいざというときに探し出せません。クラウドサービスを利用すれば、情報がきちんと整理できます。このようなサービスを行っている会社の一例に、遺影バンクがあります。参考にしてみてください。

まとめ

遺影を撮影するときには、プロやカメラのうまい人に全てお任せするのではなく、自分でもちょっとしたコツをつかんでおくとイメージ通りに仕上がります。最高の一枚が手に入るうえ、印象深い想い出を作ることもできる遺影づくりはおすすめの終活です。「終活をしたいけれど、何から始めよう」と迷う人は、遺影撮影からとりかかってみましょう。

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奥山晶子(おくやま・しょうこ)
奥山晶子(おくやま・しょうこ)
山形県生まれ。冠婚葬祭互助会で2年間働いた後、出版業に従事。出版社の社員時代に日本初の喪主向け葬儀実用誌『フリースタイルなお別れざっし 葬』を発行(不定期)。以後、葬儀や墓について紹介するライターへ。 著書に「葬式プランナーまどかのお弔いファイル」(文藝春秋)「終活」バイブル 親子で考える葬儀と墓 (中公新書ラクレ)などがある。2013年より2年間、「NPO法人葬送の自由をすすめる会」の理事を務める。現在は葬儀や墓についての知識を足掛かりに、介護、相続、遺品整理など終活関連すべてについて勉強・取材・執筆中。

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